オスマンサス(キンモクセイ 金木犀) アブソリュート エッセンシャルオイル
【精油の云われ】
金木犀は日本でもなじみが深い樹木で秋の香りの風物詩になっています。 こちらは金木犀の花から溶剤抽出したアブソリュートオイルで、モクセイ科に属するジャスミンやライラックに見られる素晴らしい香りをもち、甘くフルーティーという形容がされます。
また、西洋ではアプリコットやピーチの香りに例えられることもあります。 古来から高級な香水などに使用され、伝承も多く残っています。アジアを代表する香りのひとつで、西洋圏でも遠い異国を彷彿とさせる貴重なフレグランスとして一目を置かれているようです。
オスマンサスという言葉は、「香り」を意味するギリシャ語のオスマと「花」を意味するアントスに由来しています。 中国には中秋の名月頃に、月に生えている金木犀の巨木が花をつけ、その花の色が月を金色に染めるという伝承があります。 伝承の中には月には約1500メートルもの巨大な金木犀の木があり、月には翡翠のウサギと一人の男、ヒキガエルが住んでいて、男は金木犀の木を切り倒そうと常に斧をふるっているが、金木犀の木はその生命力で回復を続けるため、永遠に切り倒すことができないと云われました。 月に住むウサギは薬を調合しており、その薬は金木犀の木の回復力を高める薬とされ、男が斧をふるうがその薬の力も相まって永遠に続いているとなっております。 また、ヒキガエルはもともと地上にいた嫦娥(じょうが、こうが 中国神話に登場する人物)が浮気によりカエルの姿になってしまったとされます。 ある伝承では男(呉剛という)と嫦娥は月に棲む男神と女神とされ、秋の夜に、嫦娥は月から下界を見下ろしていました。 美しい湖に月光が映えて非常に美しく、気分がよくなった嫦娥は舞いを舞い、夫の呉剛はそれにあわせて桂花(金木犀)の木の幹を打って合いの手を入れました。 すると木の枝から大量の花と実が地上にも落ちていきました。そうして地上にも桂花の木がもたらされることになったと云われています。
中国では金木犀を特別視し、中秋節には家族が集まった際に、家族の祖母にあたる人物が金木犀にまつわる伝承を語るという風習があるそうです。 東洋の神話の世界にも登場し、古代から語り継がれた世界でも有数の香りを楽しみながらリラックスできる素晴らしい精油です。
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